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売家・売土地の泉

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空き家の譲渡所得の特例
(空き家にかかる譲渡所得の特別控除の特例)
空き家の発生を抑制するための特例措置
(3,000万円特別控除)

「問題には必ず解決策がある」
盛田昭夫

 空き家が増えていて、社会問題となっています。

空き家の取得理由の約55%は、「相続」によるものです。

空き家を売却した場合でも、条件を満たせば、自宅を売却した場合と同様の税の優遇措置が受けられます。

被相続人の居住用のように供されていた家屋及びその敷地を、相続又は遺贈によって取得した相続人が、令和9年12月31日までに譲渡した場合は、相続時から譲渡時まで空き家であったことなど、一定の要件を満たせば、譲渡益から3,000万円の特別控除の適用を受けることができます。

当該家屋または家屋取り壊し語の土地等を取得した相続人が3名以上の場合、特別控除額は2,000万円になります。

相続人が複数の場合は、相続人ごとに申請書が必要です。

 譲渡所得=譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円

空き家特例は適用の条件がかなり厳しくなっており、空き家であれば必ず適用できるというわけではありません。

特例の適用期限は、2027年12月31日までです。

 

適用条件

①相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものであること

 下記の要件その他の一定の要件を満たす場合も、被相続人の居住のように供されていたとされます。

 ・

②被相続人が亡くなられた時点で一人暮らしの場合に限られる。

 空き家特例は空き家をなくすことを目的にしているので、亡くなる前に一人暮らし(同居人がいない)だったことが条件になります。

昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された家屋(区分所有建築物を除く)とその敷地であること

 昭和56年5月31日以前に建築した建物は、旧耐震基準に基づいて建築されているので、耐震性が今よりも弱くなっています。空き家特例は、旧耐震基準のものをできるだけなくすことを目的にしているため、特例の対象は旧耐震基準の建物が現行の耐震基準に適合する家屋であることとしています。

 区分所有建物(マンション等)の空き家にも問題はありますが、戸建ての空き家に比べるとその危険性は低いとみられています。

「僕は人がふと、自己嫌悪をのぞかせたとき、『この人とは付き合えるな』と、思う」見城徹

④相続から譲渡まで引き続き空き家でなければならない(事業用、貸付用、居住用に供されていないこと

⑤老人ホーム等への入居者も適用になる

 ただし、以下の要件を満たすことが必要です。

 ・施設に入る人が介護保険法に規定する要介護認定等を受けてかつ、相続の開始の直前まで老人ホーム等に入所をしていたこと。

 ・老人ホーム入居後、自宅は被相続人が住む以外の用途に使っていない場合。

 ・いつでも戻れるように自宅が維持管理されていたような場合。

⑥売却代金が1億円以下であること

⑦売却した家屋や敷地等について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと

⑧親子や夫婦など特別な関係がある人に対して売ったものでないこと

 特殊な関係にある法人も含まれます。

⑨耐震リフォームにより、譲渡時において耐震基準に適合することが証明された家屋の売却であること、又は相続人が家屋を取り壊して売却すること

 当該家屋の買主が、譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに、全部を取り壊した場合または耐震リフォームにより耐震基準に適合する工事をした場合も、本特例措置が適用されます。

これにより、売主において譲渡の時までに家屋の耐震改修または除却にかかる費用負担が発生することは無くなり、不動産取引や買主のニーズ等に合わせて、より柔軟に本特例措置を活用することができるようになりました。

 実務上は建物を解体して更地にしてから売却することが大半だと思います。

相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ、令和9年12月31日までの譲渡であること

⑪特例の適用を受けるためには確定申告が必要

 その場合には、譲渡した不動産が要件を満たすものであることを地方公共団体が確認したとする「被相続人居住用家屋等確認書」の添付が必要です。

「被相続人居住用家屋等確認書」は、特別控除を確約するものではありません。

「しんどいことがなくなったら、喜びはなくなる」中谷彰宏

注意点

①同一年度に自己居住財産の3,000万円特別控除又は自己住居用財産の買換え特例の二つの特例制度を併用することは可能です。ただし、限度額は合計の6,000万円ではなく3,000万円になります。

 

適用除外

①次の特例と重複して適用することはできません。

固定資産の交換の特例

・収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例

・交換処分に伴い資産を取得した場合の特例

 

固定資産税の交換、収用等の特例などとの重複適用はできませんが、「居住用財産の買換え特例」「居住用財産の場合の譲渡損失の繰り越し控除の特例」「特定居住用財産の場合の譲渡損失の繰り越し控除の特例」と重複して適用することができます。

 

 ➡被相続人の居住用財産を売ったときの特例(国税庁)